01/02/11 22:07

はじめに

●あがりとは

麻雀は、14枚を 4面子 (メンツ)、1雀頭 (ジャントウ) のかたちにしてあがることができる。
面子は、3枚の牌 (例外は 4枚: 槓) で構成され、雀頭は 2枚 (対子 :後述) で構成される。
それらの呼び方はこの後で紹介する。
ただし、例外的に七対子と、国士無双はこのかたちでない。
ただ、どちらも、雀頭という概念はある。

●牌の形の名称

対子 (トイツ) … 同じ牌 2枚をいう。雀頭にするために必ず必要。
刻子 (コオツ) … 同じ牌 3枚をいう。手牌で作ると暗刻 (アンコオ)、さらすと明刻 (ミンコオ) という。
順子 (シュンツ) … 同種の連続した数牌 3枚をいう。
槓子 (カンツ) … 同じ牌 4枚をいう。ただし、カン と宣言して場にさらして認められる。
    刻子と同様、手牌で作ると暗槓 (アンカン)、他の人の牌を使うと明槓 (ミンカン) という。

●待ちの形の名称

両門 (リャンメン) … 順子に一歩手前の連続した 2枚で両端を待つこと
嵌張 (カンチャン) … 順子に一歩手前だが、真中の牌で待つ形。
辺張 (ペンチャン) … 順子に一歩手前だが、一、二のように、三のみを待つ形。
単騎 (タンキ) … 雀頭ができておらず、それを待つ形。複数にわたるとき、延べタンキ待ちという。
シャンポン … 2組の対子のうちどちらか一方が刻子 (逆に他方は雀頭) になることにより完成する待ちの形。

●牌の名称

東、南、西、北 四喜牌 (スウシーハイ) または 風子牌 (フォンツハイ) 字牌 (ツーパイ) 幺九牌 (ヤオチュウパイ)
白、發、中 三元牌 (サンゲンパイ)
一、九 老頭牌 (ラオトウパイ) 数牌 (シュウパイ)
二〜八 中張牌 (チュンチェンパイ) 断幺牌 (タンヤオハイ)

これらの呼び方は必ず覚えるようにしよう。ちょっとでも役を覚える手間を省くことができる。

●役に登場する漢字の意味

清 (チン)  純粋、全て、Only
純 (ジュン)
混 (ホン) 字牌が ざる
色 (ソー) 萬子 (ワンズ)、索子 (ソウズ)、筒子 (ピンズ) など牌の種類

つづいてこれらも覚えてしまえば、ほとんどの役の意味がカバーできる。


役の一覧

※飜数の (括弧) 内は、さらした場合。

役の名称 飜数 成立条件
平和 (ピンフ)1 (0) 面前聴牌に限る。3組の順子と、飜牌でない雀頭、両門 (リャンメン) 待ちの塔子 (ターツ) で、聴牌 (テンパイ) し、あがるとこの役がつく。複合の基礎となる基本役。
自摸 (ツモ)1 (0) 面前に限る。正しくは面前清摸和 (メンゼンチンモーホー) という。つまり、あがって最後の形まで 面前 (しつこいが面前清) で。単に ツモ というが立派な役。
断幺九 (タンヤオ)1 (1/0) 正確にはタンヤオチュウ。幺九牌を一枚も使わずにあがる。さらしてもいいと認めることを 食いタンあり という。
一盃口 (イーペイ)1 (0) 面前聴牌に限る。正確にはイーペイコウ。同種の数牌で同じ並び(順子)を2組作る。 七対子とは複合しない
三色同順 (サンショク)2 (1) 正確にはサンショクドウジュン。3種の数牌 (三色) で、同じ並び (同順) をつくる。
三色同刻 (サンショク)2 (2) 正確にはサンショクドウコウ。3種の数牌 (三色) で、同じ刻子 (同刻) をつくる。 三色同順と異なり、さらしても食い下がりしない。
一気通貫 (イッツウ)2 (1) 正確にはイッキツウカン。1種の数牌で一から九までのつながった3組の順子をつくる。
全帯幺 (チャンタ)2 (1) 正確にはチャンタイヤオ。全ての面子に幺九牌を含む (帯びる)。幺九牌のうち、 老頭牌のみを帯びた場合は 純 がついて純全帯幺 (ジュンチャン) となる。
七対子 (チートイツ)2 読んで字のごとく。七種の対子 (トイツ) をつくって あがる。役は 2飜だが、点数計算上、25符 2飜である。
対々和 (トイトイ)2 (2) 正確にはトイトイホー。4組の刻子 (暗刻、明刻を問わない) と雀頭でつくる。
三暗刻 (サンアンコオ)2 (2) 3組の暗刻 (三暗刻) をつくればよい。この中に暗槓 (アンカン) が含まれてもいい。 さらしても 2飜だが、この役の意味から論理的に考えて、暗刻でなくなるような さらしかたをする (つまり明刻になる) と役が成立しない。4組で 四暗刻 (スーアンコオ) となり、役満である。
三槓子 (サンカンツ)2 (2) 読んで字のごとく。槓子を 3つ作る。全て暗槓なら三暗刻と複合する。4つ作れば 四槓子 (スーカンツ) となり、役満である。
小三元 (ショウサンゲン)2 (2) 三元牌のうち、3種類とも使用し、1種が雀頭。役としては 2飜だが、必ず飜牌 を刻子にするので、 2飜追加され、実質 4飜である (ただし満貫とは限らない)。
混老頭 (ホンロウ)2 (2) 正確にはホンラオトウ。字牌と、老頭牌のみによってつくる。構造上、必ず七対子 か対々和と複合するので、実質 4飜である (ただし満貫とは限らない)。
混一色 (ホンイツ)3 (2) 正確にはホンイーソー。字牌と、1種の数牌でつくる (染めるという)。
純全帯幺 (ジュンチャン)3 (2) 正確にはジュンチャンタイヤオ。全ての面子に老頭牌を含み (帯び)、雀頭も 老頭牌でつくる。字牌を使わないチャンタと考えればいいが、もちろん複合しない。
二盃口 (リャンペイ)3 (0) 面前聴牌に限る。正確にはリャンペイコウ。イーペイコウを 2組作ればよい。これも 七対子とは複合しない
清一色 (チンイツ)6 (5) 正確にはチンイーソー。1種の数牌でつくる (染める)。面前で作ると待ちの形が分かり づらくなるので注意が必要。
天和 (テンホー)役満 親が、最初の配牌であがっているとこの役。
地和 (チイホー)役満 子が、最初の配牌で聴牌しており、第 1順目のツモであがること。自分のツモ番 までにポン、チー、カンが入るとこの役は前提条件を失う (つまり無効)。
大三元 (ダイサンゲン)役満 三元牌をすべて刻子 (槓子を含んでもよい) にする。
国士無双 (コクシムソウ)役満 論理的に面前に限られる。13種の幺九牌と、どれか一つの牌を雀頭として対子 にする。別名を十三幺九 (シーサンヤオチュウ) という。
四暗刻 (スーアンコオ)役満 4組の暗刻をつくる。これもその役の名称から論理的に考えて、暗刻が欠けるような あがりかたをすると、三暗刻、対々和になってしまうので注意が必要。
四槓子 (スーカンツ)役満 4組の槓子をつくる。この場合は例外的に四槓算了 (スーカンサンラ) の流局 にはならず、他の誰かがもう一つ槓 (5つめ) をすると流局となる。
四喜和 (スーシーホー)役満 4つの風の牌を全て刻子にする (大四喜) か、3つを刻子にして 1つを雀頭にする (小四喜) 。ともに役満である。
字一色 (ツーイーソー)役満 読んで字のごとく。字牌のみであがる。
緑一色 (リュウイーソー)役満 読んで字のごとく。緑色の牌のみであがる。索子の二、三、四、六、八、及び發 を使う。發があってもなくても認められる。
清老頭 (チンラオトウ)役満 老頭牌のみ (清) でつくる。6種の老頭牌のうち5種まで使用しなくてはならず、 かつすべて刻子または対子で構成するため、組合せ数の最も少ない役。
九連宝燈 (チュウレン)役満 面前聴牌に限る。正確にはチュウレンポウトウ。面前のチンイツの究極形。一と九を 3枚ずつ、二〜八を一枚ずつ、そして残りもう一つを一から九のどれか。あがった かたちさえこうなっていれば認められる。役満の中の役満である。
立直 (リイチ)1 面前で聴牌して、リーチと宣言し、千点棒を場に供託することにより、役として 認められる。また、ポン、チー、カンのないリーチ後の 1順目で、あがると一発という ボーナスがついて + 1飜となる。ただしこの一発は役としては認められず、二飜し ばりの場ではリーチ一発のみではあがれない。ドラと同じ扱い。
ダブル立直 (ダブリー)2 自順の前にポン、チー、カンのない第 1順目で聴牌しており、即リーチをかけた場合 にこの役が成立。ただし、同第 1順目において流局事由が生じた場合はそちらが 優先する。
嶺上開花
(リンシャンカイホワ)
1 (1) 聴牌している状態で、カンをして、嶺上牌であがるとこの役。暗槓の場合と加槓に よる場合はツモあがり、誰かがカンさせてあがった場合はその人からのロンの扱い、 となる。
海底摸月 (ハイテイ)1 (1) 正確にはハイテイモーユエ。最後のツモ牌であがる。ただし、 海底牌の直前の牌で槓をした場合は海底牌はなくなり(王牌に吸収されている)、 嶺上牌であがった場合(結果的にはそれが最後の牌になるが)この役は成立しない。 役のない 形式聴牌 でもこれであがることはできる。
河底撈魚 (ハイテイ)1 (1) 正確にはホーテイローユイ。最後の捨て牌であがる。あとは海底の場合と同じである。
槍槓 (チャンカン)1 (1) 例外的に加槓により槓した牌であがることができる。この場合にこの役が成立する。 また、この場合は槓が成立しない。したがって槓ドラは増えない。
流し満貫満貫 一局にあがりがなく、流れた場合に捨て牌が全て幺九牌だとこの役。ただし、 他の誰かに一枚でも哭かれていたら成立しない。



点数計算方法

点数計算のやり方。まず、基本は「符」である。
「符」の確定方法

基本符 + 牌姿につく符 + 待ち方につく符 + あがり方につく符

で得られた数の 1の位を切り上げる。これで、「」が確定する。

例外
基本符20待ち方両門0
牌姿雀頭連風牌4嵌張2
飜牌2辺張2
その他0単騎2
順子0シャンポン0
明刻中張牌2あがり方ツモ2
幺九牌4ロン0
暗刻中張牌4面前ロン10
幺九牌8
明槓中張牌8
幺九牌16
暗槓中張牌16
幺九牌32

次に、飜数を確定させる。あがった役に応じて飜がつくが、複合の場合すべてを合計する。
これに、さらに 2飜加える (これを場ゾロといい、ゾロゾロ、バンバンなどという)。
これで、「」が確定した。
そして、ここから親、子に分かれる。 ( 2(飜数) は、2の (飜数) 乗)

符 × 6 × 2 (飜数)
符 × 4 × 2 (飜数)


これで得られた数の 10の位を切り上げる。これで確定。

しかし、この計算を続けると、飜数が大きくなれば天文学的な値になってしまう。
そこで、途中から飜数によって倍々計算を打ち切る。これが 満貫 である。
また、役満は、どんなあがり方かにかかわらず、一律に点数が決められている (満貫の四倍)。

飜数56、78〜1011、1213〜
満貫跳満倍満三倍満役満
1200018000240003600048000
8000 12000160002400032000
ここでの飜数は、場ゾロを含めていない。


点数早見表

20-1300
2000
2600
3900
5200
7700
602000
2900
3900
5800
7700
11600
満貫
301000
1500
2000
2900
3900
5800
7700
11600
702300
3400
4500
6800
満貫満貫
401300
2000
2600
3900
5200
7700
満貫
501600
2400
3200
4800
6400
9600
満貫25-1600
2400
3200
4800
6400
9600

覚え方

1000 (セン) 2000 (ニセン) 3900 (ザンク) 7700 (チッチ)
1500 (イチゴ) 2900 (ニック) 5800 (ゴッパ) 11600 (ピンピンロク)
1600 (イチロク) 3200 (ザンニ) 6400 (ロクヨン)
2400 (ニイヨン) 4800 (ヨンパア) 9600 (クンロク)






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